1956年ミラーダイアル★ロレックス サブマリーナ Ref.6538/Cal.1030★レッドTOP

 1962年、当時としては100万ドルという破格な低予算で007シリーズ”ドクターノー”ファーストムービーが6,000万ドルの交易収入を上げた。その映画のシーンの中で、ウルスラ・アンドレス演じる初代ボンドガールのハニー・ライダーが海辺に上がり、髪をかき上げるシーンは、その美しい美貌とダイナミックナボディーに当時の男達は釘づけになったのを覚えている。そこにショーンコネリー演じるジェームスボンドが、木陰に隠れながらそのボディーを官能しているシーンは、この映像の中で誰もが覚えているシーンとして語られる。その後、ボンドとハニーが敵にに襲われ、池で体を洗うシーンで突然、腕にはめた時計ごと水中に入れ、腕を洗い始めるシーンは性的でいてセクシーな男の憧れ像として忘れられないシーンともなっている。当然そこでジェームスボンドが腕に嵌めていた時計に世界の人々が興味を抱くのに時間はかからなかったであろう。当然、それは世界の男達の欲望の渦ともなったことは間違いない…..

Ref.6538

1955年ロレックス発となる両方向巻き上げとしたムーブメントが開発されると、それまでの700系、600系といったインナーのカバードケース、そしてスーパーバランステンプを装備したセミバブルバック系のムーブメントがその時代に終止符を打った。それは新たににCal.1030として登場しロレックススポーツモデル到来の黄金時代となっていく。その象徴的なモデルが、今回ご紹介するサブマリーナRef.6538である。ご存じ一昨年、イタリアのメディアがそれまでの6536ジェームスボンド説を6538説として認めたことで、絶対的地位としてサブマリーナ史上最高モデルと言っても過言ではない
そして今回の一品、すべてにおいてパーフェクトとも呼びたい。マーク1としての独特のベゼルディスク上のナンバーサイズ、当然、今は薄れてはいるが、よく見ると赤き証を理解できるレッドトップ、当然その人の手で曲がりにくいその鉱物独特の硬さは、偽物ベゼルディスクのような人の手ですぐに曲がるような単純なものではない真実の証を魅せてくれる(腹の指にベゼルディスクを置き、両サイドを指で押した場合に簡単に曲がるものは100%ほぼ偽物と思ったほうが宜しいでしょう)。当然ダイアルも初期のミラーダイアル、ラジウムがある程度、飛散し経年によりどんよりがかったそのミラー感に,こんもりと太く盛られたラジウムの枯れた黒き存在、ラジウム夜光としての存在とするサークルに”SWISS”のついた指標(1965,66年のラジウムからトリチウムに代わるこの年代にはトリチウムにサークルのものもございます)と共に1958年という真実を掻き立てる。当然ダイアル裏はノンマークの本物ミラー6538であり、リペアー用のSINGERの文字も無く完全な純正。当然ドブ漬け恨の真っ黒く埋め尽くされたダイアル裏のリダン恨(5512,5513など1966年以降のミラーダイアルは基本的にドブ漬け加工の為、ダイアル裏は真っ黒です)も無く、0.2mmのダイアルサイドもメタルカラーとして当時の職人の技が映える。当然リューズもマーク1のかなり鋭角にアングルがつく純正8mmビッグリュウズ。時、分針も6538純正のギルト針であるが、デカドットの秒針が、メンテナンス中に紛失、現在探しているが、今現在は、5512のものがついていることがんなり悲しいが絶対に見つけまのでその場合は当然ただで交換させて頂きます。そんな今回の一品、6538ミラーダイアル当然、それに伴うようにブレスは6536モデルUSのエクステンションブレス。秒針、秒針だけが非常に悲しいが、絶対に見つけるものとして今回ご紹介したい。