クールストア販売商品

1928年の幻 Ref.96/ Cal.12 ★ パテック フィリップ カラトラバ★ステンレススティール

PRICE 
MODELカラトラバ – ファーストジェネレーション Ref.96
MOVEMENTCal.12
AGE1928年製造
MATERIALステンレススティール
SIZE30.5mm横径(リューズ含まず/含み32.5mm)×37mm(両ラグ先端まで)

SOLD OUT

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1928年の幻 Ref.96/  Cal.12 ★ パテック フィリップ カラトラバ★ステンレススティールのサムネイル
1928年の幻 Ref.96/  Cal.12 ★ パテック フィリップ カラトラバ★ステンレススティールのサムネイル
1928年の幻 Ref.96/  Cal.12 ★ パテック フィリップ カラトラバ★ステンレススティールのサムネイル
1928年の幻 Ref.96/  Cal.12 ★ パテック フィリップ カラトラバ★ステンレススティールのサムネイル
1928年の幻 Ref.96/  Cal.12 ★ パテック フィリップ カラトラバ★ステンレススティールのサムネイル
1928年の幻 Ref.96/  Cal.12 ★ パテック フィリップ カラトラバ★ステンレススティールのサムネイル
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1928年の幻 Ref.96/  Cal.12 ★ パテック フィリップ カラトラバ★ステンレススティールのサムネイル
1928年の幻 Ref.96/  Cal.12 ★ パテック フィリップ カラトラバ★ステンレススティールのサムネイル
1928年の幻 Ref.96/  Cal.12 ★ パテック フィリップ カラトラバ★ステンレススティールのサムネイル

カラトラバ….1800年代からジュエリーとして女性が腕時計をつけ、1900年代に入り、タイムピースは男性が腕にはめることで、本当の役割を果たすようになる。1920年代には第一次世界大戦の爪痕の中、アメリカの”怒涛の20年代”と言われるように産業革命により、ビジネスの中で時間に対して重要視されるようになった。それにより時計をより身近に感じることでそのデザイン性はポケットウオッチのラウンドを引き継ぎ、アールヌーボー的な造形が主流となっていたが、20年代、建築様式の革命によりアール・デコスタイルの現実的様式の象徴として角型、トノー型のデザインがタイムピースの時代を支えていった。その後30年代に入ると、アールデコ様式は崩壊、より自然で自由曲線的な芸術考え方であるアールヌーボー的造形も見直されるようになった。
そんな時代の流れが、パテックフィリップという時計という産業の象徴として崇められる確固たる地位を築きあげたタイムピースの歴史に大きな変革をもたらす事実、若しくは非現実的なストーリーであったのかと考え込んでしまう謎となる一品がここに存在したらどうなるだろうか….

カラトラバ…..Ref.96

1932年、自由曲線てであるアール・ヌーボーのラウンドの造形に、角型を造形理論のひとつとしたアールデコの直線的造形を重ね創造するかのように、曲線で表現したラウンドをそれぞれに角度から見ると全く違う世界に見えるように、ラウンドのベゼルは完全なるフラット、ラウンドから流れるラグまでを曲線をケースサイドのラインを重ねる境界線はより直線的に表現し、ある意味1930年代のモダニズムの象徴として”カラトラバ”は誕生したと言っても過言ではない。。
しかし、このカラトラバは1932年に12-120というキャリバーを搭載することで始まるが、今回ご紹介する一品が誕生したのが1928年、カラトラバが誕生した33年に発売されている。発売された年はパテックのカラトラバストーリーのオリジンとなる翌年となるが、製造されたのは1928年でカラトラバ誕生の4年前となる。どう考えても年代が離れすぎている。当然、機械も12-120ではなく、20年代のトノー型に搭載された”キャリバー20”が搭載される。製造された年と12キャリという存在は一致するが、ミステリアスな現実だ。そしてアーカイブの更なるストーリーは、1935年にこの一品はケースをパテックのワークショップで交換されているということ、これはどのように理解していいのか……ケースが何かの要因で変形、破損によりケース交換を余儀なくされたのか、若しくはもともと違うモデルとして販売したのだが、お客様の要望で96モデルのケースに交換されたのか、どちらかは現在、パテック自信でも把握するこちは難しいが、年代、12キャリバーとしの存在からしてもともと違うケース、違うモデルであったのを何かの理由で1935年にケースを変えることで、そのケースのモデルである”96”という現実としてこの世に残ったと考えたほうがいいのであろう。
どちらにしても1930年まで製造された12系のキャリバーの原点である”キャリバー12”を搭載した”96”はまずお目にかかることの出来ない。当然その様相は20年代の機械の装飾の象徴でもあるようにムーブメントのパーツすべてにコートドジュネーブではなくギルト装飾が施される。メッキした真鍮の粉を細かく砕き、それを吹き付け更に磨き上げる。それにより独特のザラザラした模様が何とも言えない優しいマット感となり金色との相性がたまらなく美しく感じることが出来る。12キャリの特徴である脱進機はアンクルの爪石の両サイドが長く伸びている。それもしなやかな曲線で表現し、それ自体が芸術のように感じるくらいだ。ヒゲゼンマイは平ヒゲ。ブリッジの部分もしっかりとアングラージュの面取りを施し、12系の原点である風格は最高レベルと言っても過言ではない。ケースは希少なステンレス。35年当時のステンレスへの拘りは裏蓋の”RUSTLESS”のとおり錆びないものであると強調してある。実際は錆びるが当時はそのステンレススティール”STAYBRIGHT”という素材を金無垢が主流であったパテックフィリップが、時計がより実用的ななった20~30年代に最高の販売戦略としたことは事実であろう。そんなケースも腐食は当然あるが、96の命であるベゼルの立つ上がりも完璧。ケースのヤセも無く、この一品を持っていたオーナーがこの一品を大切にしていたことが手に取るようにわかる。やはりパテックフィリップはオーナーを選ぶというが、この一品を見るとその通りであると感じてしまう一品である。