1950年代ホイヤー★トリプルカレンダー★Cal.90 14金無垢ローズゴールド

一目見て、脳裏からはなれられないほどのキュートな存在感、完全に当時のままのオリジナルのダイアルは、２トーンのゴールドを基調とし、そのダイアルに２重のサークルを描き、内円に12,3,6,9のインデックス、そしてその間に５分刻みにドットインデックスをアプライドに仕上げ、細かく分刻みで描かれた目盛り外周との間のゴールドを強くしたサークル上に１日から３１日のカレンダー目盛りを描く、その上を日々の過ぎたる証としてブルーヘッドのポインターデイトハンドがしっかり数字を示してくれる。ドキドキしながらひとつひとつのパーツを確認し、ダイアルの１２時位置の曜日と月表示に、つい、10時、９位置のケースサイドから飛出たニップルプッシャーをわざと押してしまう。４つの針を自ら交差させ、その均整整ったダイアルデザインとの相性を喜びとして噛み締めながら、この一品を心ゆくまで満喫する。そんな優雅な時間を与えてくれるのはこの一品の最大の特徴かもしれない。しかし、そこは”ホイヤー”優雅でキュートなダイアルとは違い、33㎜という当時としは大きめであり、厚さも１０㎜というすっしりとした重量感も感じる１４金無垢ラウンドケースを男らしく表現し、更にそこから飛出た２ステップを施したクロウラグが、反り返りながら１０㎜という長さで鋭利で鋭いイメージを植えつける。半端ではないこのオーラとも言うべく漂いに、言葉で表現することが不可能である。当然、その源たるムーブメントも、見ただけでわかる2/3ブリッジのバルジュが誇る”最強カレンダーキャリ９０”であり、ゼンマイを巻くたびに小さな小窓からコハゼのクリック部分が、さえずりのように動き、4番車から繋ぐ秒カナ車をブリッジ上に配置し、ピンクゴールドの色合いが、まるでビンテージというフェロモンが人々をひきつけるかのようにプンプンとこれでもかと漂わせている。そこに精度の基本をデカﾒのチラネジテンプとした原点をかいまみる18000振動の緩やかな鼓動が、60年という時の流れをしっかりとつかみ、この一品と出会ったそれぞれのオーナーの思いを現代に伝えたいと感じる一品であることをお伝えしたい。最高な一品の出会いに今日も感謝…….

【コンディション】
日差±60秒、ゼンマイ、ガンギ、テンプのチェック済みの最高の一品、ムーブメント3ヶ月保証付。ケースは９時位置サイドに0.5㎜ほどのへこみがございますが、気にならない程度だと感じます。他はバックケースに模様を入れたと見られる痕跡があります。全体的にはバックケースの模様以外、目立つもなく年代からしてもかなりいい状態であると感じます。ダイアルは、画像で見てのとおりアンティック好きにはたまらない経年のヤケが広がった完全なオリジナルコンディションで言う事無し。