激激レア☆スモールセコンド★ロレックス オイスターパーペチュアル バブルバックRef.2940/Cal.620NA★14金無垢/ステンレススティール

1932年1月14日に”パーペチュアル”としてスイス特許庁に申請し、1933年5月16日に特許番号”160492″特許許可を受け、バブルバックが生まれた。それは世界初という事実の裏に隠されたクレームとの戦いの上に勝ち取ったスポーツウオッチでは誰もが認めるスイス時計産業の王者の道のりの始まりであったのも事実である。特に当初ローターの故障が相次ぎクレームとなり、その押し寄せる顧客のクレームに対応しきれないロレックス内での技術者陣営、急遽集められた職人達からは経験の無い自動巻きにて対して不満が相次ぐという波乱な幕開けとなった。しかしロレックス ビエンヌ社(旧エグラー社)、ジュネーブ社の連携の中で、クレームを逆に武器とし、ローター部分に2つの歯車とリングを装備する(特許ナンバー170938)など、技術開発に伴う特許を取得し、それはロレックスの原点とも言える初めてローターに45度という角度をつけた”620NAキャリ”へと発展していった。それは自動巻きでのクロノメーター検定合格へのプロセスとなり、その後60度にローター傾斜を変え、秒カナ車をつけ自動巻として初めてセンターセコンド仕様となり、初めてクロノメーター公式認定品を受けたモデルとして世界にその名を轟かせた。そのローターには、”AUTO ROTER CHRONOMETER”の文字が深く刻まれ、公式クロノメーターナンバー”D”がここで初めて登場することとなったのは言うまでも無い。

そして今回ご紹介させて頂くのは、中でも非常に珍しい1943年頃のスモールセコンド使用のNA搭載機種のRef.2940をご紹介したい。当然、Ref.2940は3代目から5代目まで続くバブルバックを支えてきたメインモデルでもあるが、スモールセコンド仕様は非常に珍しい。当然、当社の経験の中で年間200本以上扱うバブルバックの大半がガチャである悲しい現実を目のあたりにしていることからも、ガチャとも考えられるが、Ref.2940の場合、その独特なおちょこのように深いケース底を擁することから共有パーツの混用はあまりなく、ガチャものはねじ込みが甘く、しっかりと奥まで入らなので見極めがしやすい。当然、今回はミドルケースとの相性からもまず間違いない。そのヒストリックマークである裏蓋の5か国のパテントの証から、ケース製造部門である子会社”ソサエティアノニムロレックス”のロゴ”SAR”、そしてクロムを多く含んだ”レリジアムメタル”のロゴ”RM”からもバックケースのシリアルの年代から1943年頃と一致、バックケースの裏側には修復痕があるが昔ながらのクロム含有量の多い独特の曇りがかったスティールの色合いはたまらない。当然、希少な4代目のNAのスモールセコンド仕様の内部は、ありがちな改造の痕跡も全くなく、ローターの爽快サウンドはこの逸品の状態を完璧なものとしてくれるであろう。そして気になるダイアルは、まずはその年代らしいアメリカを意識した英語仕様の”CHRONOMETER”ではなく、1945年頃まで仕様されたTERが”TRE”のフランス語表示に気付くはずであろう。又、そこには職人の手の平をモチーフにしたロレックスの王冠エンブレムは無く、1940年初期頃までのシンプルな”ROLEX PERPETUAL”が最高のビンテージ感をかもし出し最高のバブルバックメッセージとして60年の年輪を語ってくれる。
なかなか市場には出回りの少ないNAキャリ2代目のスモセコ仕様の希少な逸品。ダイアルの60年の年輪を眺めながら一時の贅沢な時を体で、そして心で感じながら、今宵は古き良き時代を語り明かすことも良いのではないだろうか。

【コンディション】

日差±60秒、ゼンマイ、ガンギ、テンプのチェック済みの最高の一品。ムーブメント3ヶ月保証お付けいたします。ダイアルは完全当時のオリジナルコンディション。バックケースインサイド部分に修復痕がございますが、年代からしても綺麗である。