幻..Cal.27 41Hクロノグラフ★ティソ★35mm14金無垢シャンパンゴール ハンマーラグ

1920年怒涛の黄金時代を向え華やかな時代の幕開けとなるはずが、1930年世界大恐慌によりスイス時計産業も急激に衰退していく。その中、各メーカーは共同で開発費を出しあい、生産ラインを共有することでコストダウンを計る為に様々な共同団体が設立されていく。ロンジンを中心とした”ASUAG”や、ルクルト、ジャガー社を中心とした”SAPIC”もそのとおり、そしてオメガ、ティソを中心とした”SSIH(Société Suisse pour l’Industrie Horlogére)”である。1930初頭には既にオメガの30CHラインの生産ラインを確立したティソは、自社の生産ラインを提供することで、オメガからのムーブメント供給のコストダウンに成功した。そして42年月面アポロ計画のオフィシャル契約の最終審査をロレックス、ロンジンとの激闘の中、勝ち取った”321”の原型となる”27CH”が誕生し、その生産ラインもティソは確立し、クロノグラフの自社モデルの生産に踏み切った….
その最高のキャリバーを搭載した逸品をご紹介しようではないか。1945年耐震を備えた”27CH 41”を搭載し、その爽快なクロノグラフプッシャーの感触は、何度も何度もつい押してしまう。押せば押すほど、リセット段階での戻りの不安定さをこの時代のものは心配してしまうが、全くのその不安は微塵もなく取り除かれる。18000振動独特の時を刻むごとに聞こえるガンギとアンクルの最高の響き…..その贅沢すぎる18金無垢シャンパンゴールドの輝きの中、くいこみをかたくなにしたスナップケースのスリットにオープナーを差し込み、そっと覗きこめば、オメガとレマニアとの妥協の無い匠が勝ち取った39CHから小さくすることに挑んだ結果の”27MM”の存在が、12時間積算計ラインを共にすることで迷路のようなアメージングな存在となる。爽快なプシャー感に導く7つのピラー、独特なクラッチングレバーと、ドライビングホイールのトライアングルブリッジにその独自性を感じとり、クロノホイールと絡み合う瞬間からリセットハンマーが叩き戻す瞬間までもを心地良い18000サウンドと共に最高の時間を味わうことが出来よう。最高の響き…それは決してオメガの下請けでもなく、ティソの1853年から続く老舗タイムピースメーカーとしての,そして歴代のロシア皇帝にこよなく愛されたそのプライドを守る為に、この逸品は創られたのかもしれない。
最後にこの逸品の最大の特徴である18金無垢シャンパンゴールドのラウンドケースから伸びきる反り返りながら太く力強く表現された”ハンマーラグ”をあたなの指でそっと這わせながら、一杯のバーボンを片手に今宵を満喫して頂きたい…..最高の逸品

【コンディション】

日差±60秒、ガンギ、テンプ、ゼンマイチェック、注油済みの当社動作保証3ヶ月お付け致します。クロノグラフ完全可動、0ポジション戻り0K。ダイアルはリフィニッシュ済み。ケースは、50年という年月を感じさせない目立つキズの無い最高の状態である。