2025年09月11日

ジャパンクロノメーターの存在を明らかにした最終章最上位モデルRef.5246-6000 キングセイコースペシャル

グランドセイコーの廉価版とした位置づけとして考えられるキングセイコー。1961年、東京亀戸という下町で誕生した第二精工舎のキングセイコーと諏訪精工舎から究極の精度を追求したグランドセイコーはいわばライバルとして誕生した歴史が歩みであり、決して廉価版としての存在ではないことをお伝えしたい。1961年の販売価格はグランドセイコーの販売価格より多少下回るものの1万5千円という当時としはかなり高価な品というイメージもあり、皆が買えるものではなかったのも現実で、61年に誕生したキングセイコーはグランドセイコーデザインとは異なり、気品を備えたデザインとしてその道を歩むこととなる。1961年のファーストキングRef.14102から現在復刻モデルとして再び脚光を浴びたモデルとしても有名となった44999”KSK”セカンドモデルが発表され、グランドセイコー同様に45系キャリにより36000の10振動としてキングセイコーの精度ストーリーが始まっていく。しかしセイコーの精度への戦いにはグランドセイコーのファーストモデルかせセカンドモデルに続くクロノメーターというこの名前にセイコーの真実ストーリーとして、精度を追い求めるグランドセイコーは文字盤に自社計測での数値がクロノメーター以上の規格であることから文字盤にその名をいれることで価値を生ませたことで、スイスクロノメーター協会から国際協定違反てとしてシチズン共々、クロノメーターの使用を禁止し、使用に関して日本国内に正式にクロノメーターとしての歩度公認検定局の設置を条件に許可すすることとなった。それまでのグランドセイコーには公式クロノメーター認定のモデルはなく、後期5722Bモデルから文字盤にCHRONOMETERが消えたのもそのせいである。そして1968年に公式に日本クロノメーター協会が発足し、それに順じた時計がグランドセイコーではなく、キングセイコーであった。今回ご紹介する5246KSスペシャル、亀戸が誇るキングセイコーの最高上位機種。1971よらり1973年までしか製造がなく、バナックのような気品のあるブラックの光沢感に縦ラインのタメンカット、上位機種の象徴ではないが、ロットオブレターの裏蓋の気品感、当然、機械は日本クロノメーター最終章のプロローグとなる5246A、25石で28800振動、デイト早送り機能搭載はもちろん、ストップセコンド機能も搭載でこの一品は1972年6月製造の最高の逸品である。