2025年10月05日

幻のゼニスの最初期の腕時計クロノグラフ ハンタートレンチ18金無垢ケース クロノグラフ登場


1865年ジョルジュ・ファーヴル=ジャコがル・ロックルに創業し、当時、ルクルト、ロンジンと並び、世界三大マニユファクチュールとして、自社ムーブメントに対して徹底した開発への魂を注ぎ込んできたゼニス。1969年、ホイヤー、ブライトリング陣営による世界初自動巻きクロノグラフ”CAL.11”の開発より3ヵ月遅く自動巻きクロノグラフ”エルプリ/3019CH”を開発したが36000振動という高振動自動巻きクロノグラフは当然実質上自動巻きクロノグラフの世界では最高峰となる。 しかし、ゼニスに関しは、クロノグラフの生産は全てサプライヤー生産となる。エルプリに関しても、クロノグラフの巨匠と呼ばれたモバドを買収する形でクロノグラフの生産性を自社に取り込んだことはいうまでもない。時を返せば、1891年にクロノグラフを開発したエクセルシオパークとも後、エクセル名機となるキャリパー4の誕生により、ゼニスの143系クロノグラフが誕生していく。1958年にはユニバーサジュネーブ社にクロノグラフを提供していたマテール社から見受の話があったことで、1959年にマテール社と手を組むこととなり、ゼニスは自社でクロノグラフの生産に成功した。
そんなゼニスも当然、1920年代に初のクロノグラフとなるタイムピースを生産している、それは懐中時計の様相を醸し出し、開閉式のハンターケースのトレンチ。文字盤は腐食しない経年の焼けが全くないポーセリングを採用している。1920年代ということもあり、40MM近い大きなケースを採用している。今回の逸品を見てみよう。39MM近い18金無垢ケース、1920年代の特長であるラグの部分は脱着できないハメゴロシと呼ばれるピンがケースにダイレクトに留められている。特に今回のケースはラグ部分が、ケースの内側にあることで、ハメゴロシとなるラグピンが湾曲しなければ、ストラップにとりつけることが出来ず、今回のラグピン部分を見ても、かなり大きく湾曲している。クロノグラフのスペックは30秒積算計に60秒に永久秒針を3時位置に配している。当然、スタート、リセット式のワンプッシュクロノグラムラフということもあり、キャリバーはパルジュ22、正式に機械のテンプ位置にキャリ番号の刻印がないことで、GHTキャリとなる。文字盤はピュアホワイトの陶器製のポーセリング文字盤で、特有のヒビは全くなく状態としても、ケースに小さな打痕があるが、100年以上経っているが状態は完ぺきと言っても過言ではない。